高い賠償金や重い刑事責任を負うこともあるブログSNSの落とし穴

高い賠償金や重い刑事責任を負うこともあるブログSNSの落とし穴

ブログ・SNSでの情報発信と法律ルール#2~ブログ・SNSの落とし穴にはまった時の法的責任~

こんにちは,弁護士の河野佑宜です。

ブログ・SNSを利用していく上で,気をつけることは前回のブログに書きました。今回は,もし落とし穴にはまってしまった時の法的責任について説明します。

法的責任は2種類あります。

1つは,損害賠償を支払わなければならない,という民事責任です。もう1つは,逮捕されたり,懲役刑や罰金刑をうける,という刑事責任です。

この2つについて,少し詳しく説明します。

 

民事責任とは?

民事責任とは,被害の相手方に対してお金を支払う責任(義務)を負うことです。これを,損害賠償といいます。

ブログ・SNSに書く内容によっては,誰かの名誉を毀損し,プライバシーを侵害することもあります。また,著作権を侵害することもあります(名誉毀損やプライバシー侵害,著作権侵害については,今後ブログで発信していきます)。

名誉を毀損されたり,プライバシーを暴露された人には,精神的な苦痛が生じます。

著作権者は,著作権によって保護されるもので,利益を得ていることがあります。本の執筆者の印税などを想定してもらえれば分かりやすいと思います。これが侵害されるとその利益が生じなくなる,という損害が生じます。

このような場合,ブログ・SNSを書いた人は,名誉を毀損された人,プライバシーを侵害された人や著作権者に対して,損害賠償を支払わなければなりません。

名誉毀損やプライバシー侵害の損害賠償額は,数十万円から数百万円になることもあります。

著作権侵害の損害賠償額は,もっと高額になる場合もあります。

 

刑事責任とは?

刑事責任とは,懲役刑や禁固刑を受けて刑務所に行くことや,罰金刑として国にお金を支払うことです。

懲役刑とは,刑務所に行って所定の作業(労役)をする刑罰です。禁固刑は,刑務所に入るだけで所定の作業などはしない刑罰です。いずれも刑務所に入らなければならない刑罰になります。

罰金刑は,国にお金を支払う刑罰の1つです。

これら刑罰を受けるまでには,逮捕されたり,警察などの取り調べを受けたりしなければなりません。また,懲役刑,禁固刑を受けた場合だけでなく,罰金の場合もすべて前科となります。

 

民事責任と刑事責任の関係は?

ブログ・SNSを書いて,誰かの名誉を毀損したり著作権を侵害してしまった場合,民事と刑事の両方を責任を負います

刑事責任として懲役刑を受けたり,罰金を支払ったからといって,法的に被害者への賠償責任(民事責任)を免れません。

逆に,被害者に賠償し,被害者と示談などができれば,起訴猶予(検察官が刑事責任を追及しない)によって刑事責任を受けないこともあります。しかし,これは事実上のことで,法的に,刑事責任を免れる関係にはありません。

 

今回のまとめ

気軽にブログ記事を書いたり,SNSに投稿した結果,思ってもいない法的責任を負うリスクがあります。このような責任を負わないためにも,前回ブログの意識をもつ必要があると思います。

最後に今回のまとめを列記しておきます。

  • 法的責任は,民事責任と刑事責任の2つがある。
  • 民事責任は,高額な賠償を支払わなければならないこともある。
  • 刑事責任は,逮捕され,刑務所に行くことや罰金を支払うことがある。
  • 民事責任と刑事責任の両方を負うこともある。

次は,ブログ記SNSに投稿した場合の具体的な法的問題について解説します。